北秋田市は秋田県の北部に位置し、人口は33,930人(2014.5.1現在)で、旧北秋田郡の4町が合併してできた新しい市です。当駅のある鷹巣町はそれらの中心的存在で、消滅当時は20,000余りの人口を持つ町でした。大館能代空港という秋田県に2つしかない空の玄関をもつうちのひとつを有しています。
-JR鷹ノ巣駅(秋田内陸縦貫鉄道/鷹巣駅)-
【路線】JR奥羽本線(新庄-青森間)
秋田内陸縦貫鉄道秋田内陸線(鷹巣-角館間)
【開業】JR-1900年10月7日
内陸縦貫-1986年11月1日
【訪問】2014年5月
【1日あたり平均乗車人員】 JR-629人/日 (2012年)
【近隣の主要駅】(新庄方面)東能代駅→5駅
(青森方面)大館駅→4駅
(角館方面)阿仁前田駅→8駅
●駅名標
紛らわしいのですが、JRは「鷹ノ巣」、隣接する秋田内陸縦貫鉄道では「鷹巣」と"ノ"なしで表記します。
ちなみに旧町名である「たかのす」は「鷹巣」町でした。「鷹ノ巣」は江戸時代から使われていた表記で、鷹巣はその後のものだそうです。
今年のGWに岩手県の滝沢駅を皮切りに未訪市を訪ねる旅の最後に訪れたのがここでした。秋田県の大館市を14年ぶりに訪問した後に特急列車に乗ってやってきました。
「世界一の大太鼓の町」とギネス認定もされているという当地には、その館もあり、ここから2.5Kだそうです。ちょっと遠いかなという感じでふと立ち寄った体では気軽に訪問できないレベルでした。
レンタサイクルがあったかどうか…、タクシーを使えば便利かなとかいろいろ考えますが、前もって行きたいと決めて計画して行くのが正解ですね。とにかく道の駅の敷地内にあるそうです。
●世界一大太鼓
世界一の大太鼓の町、と先に触れましたが、ギネス認定と共に「民俗無形文化財」にも指定されています。
最も大きな太鼓は、直径3.8㍍、洞の長さ4.52㍍、重さは3.5tあるそうですが、ギネス認定されたのは二番目に大きいもので直径3.71㍍あるものだそうで、「牛の一枚皮を使った世界一の和太鼓」という事で認定されたとあります。
と、太鼓でもって大々的に歓迎されるのが当駅です。
真ん中の看板には駅名の由来が書いてありますが、米代川にできた自然堤防の「高州」が転化して「鷹巣」になった説と、矢羽根に珍重された鷹の羽がこの付近からよく獲れた事に因む説とが紹介されています。
とにかく、これでもかという程、太鼓の町であることを頭に刻みつけられます。
駅ホームにあるレンガ造りのこの倉庫、かなり渋い雰囲気を放っています。
調べると明治32年のものだそうで、軽く100年は越す訳で驚きです。正確にいうと115年、19世紀にできて、2つの世紀を既に超えて存在しているというすごいものです。ちなみに当駅の開業は、19世紀最後の年である1900年、この倉庫は、その前年につくられた格好になります。開業前からの鷹ノ巣駅をずっと見守って来た存在、という訳ですね、
左が駅舎側で、右のホームとは向こうに覗いて見える跨線橋で繋がっています。
左側のホームを跨線橋越える所まで進めば、「秋田内陸縦貫鉄道」の鷹巣駅に行き当たります。当駅の場合は両者通り抜けは可能で、ゲートもなくそのままスルーできる状態です。
●秋田内陸線へ
上の写真からずーっと歩いて行って、跨線橋の所まで来た辺りです。
そこはJRののりばから秋田内陸縦貫鉄道へののりばへ移らんとするところでした。この向こうは内陸線のホームです。
●跨線橋
白っぽい色を基調とした跨線橋ですが、緑の筋交いがコントラストとしていい味を出しています。
足の部分も細いものが何本も下りている格好でなかなか見栄え良いものとなっています。ここが妙に目を惹くというだけでも、その駅の印象がガラッと変わりますね、自分の中では。
●秋田内陸線駅裏
秋田内陸線のホーム側です、つまりここを通って出ると、秋田内陸線の駅舎を出る事となります。
板張りの外壁が印象的で、そこに駅名標よろしく当駅名と隣の駅名の表示(西鷹巣)があります。始発駅につき隣駅は片側のみです。
秋田内陸線のホームの車止めです。
ここから見ると向こうがJRのホームになります。
さすがは始発駅らしい風景かなと。
●駅名標(秋田内陸線)
という訳で、JR側は「鷹ノ巣」、こちらは「鷹巣」表記となっています。
御丁寧に所在地住所が番地に至るまで表示されています。
鷹と巣の間にはそれぞれの読み仮名がローマ字表記でつけられていますが、「no」だけは、漢字のない所に振られていました(笑
●鷹ノ巣駅 駅舎(JR)
JR側の駅舎です。緑色の「JR」のロゴと共に駅名が表示されており、分かりやすいものです。平屋建ての横に長い駅舎となっています。
駅前はロータリー状ではなく、だだっ広いスペースにタクシーやら送迎の個人車やらが停まっていました。
●鷹巣駅 駅舎(内陸線)
秋田内陸縦貫鉄道、としての「鷹巣」駅の駅舎で、JRの駅舎の向かって左に並ぶようにして建っています。
JR駅舎は平板な印象をおぼえますが、こちらは何とも暖かみのある雰囲気の駅舎と感じました。
ただ秋田内陸縦貫鉄道って角館駅でもこのようにJRと隣接するような状態でしたが、利用した事が無いので、一度じっくり乗って車窓を楽しみたい、という想いはあります。