鳥取県鳥取市、旧・鳥取市外のみで第10弾まできてしまいました。
旧・気高町エリアはJR宝木駅周辺をお送りしていましたが、今回お送りしますJR浜村駅周辺も旧・気高町エリアだった事に後から気づき、今回「旧・気高町Ⅱ」として書く事となりました。
(2008年9月当時)
▼この旅の起点はJR浜村駅です。
個人的に、この現・鳥取市内エリアで最も好きな場所で、浜村温泉街を歩くのが本当にツボです。すっかり寂れた温泉街で、でもかつては栄えていたんだろうなと往時を偲ぶこともできるところで、なんとも言えない感覚に陥ります。
この「浜村」という地の事を知ったのは1990年頃で、浜村温泉という所があると知りましたが、この山陰沿線上には兵庫県に浜坂町(現・新温泉町)というのがあり、浜村と浜坂を混同していた時期がありました。
そんな中で、山陰本線の駅めぐりをしている中で、2008(平成20)年にようやく浜村駅を訪ねる事ができ、その後何度が繰り返し訪問し、宿泊もし…という事でお気に入りの場所となっています。
本記事ではまず初訪問時の2008年当時の街の様子をお送りします。
まずは、浜村駅から歩いての駅前の通りの一角です。
浜村駅からすぐ東へ、線路と平行に進んでいく形の通りですが、街灯には「浜村温泉」の表示がありました。
こういうところからも「かつて温泉街として栄えた」と思わされる雰囲気がひしひしと伝わってきます。
▼上の写真の通りを更に進んだところです。
右側に「日観連」の表示のある建物が見えましたが、浜村温泉の旅館だったところでしょう。
名前も分からず、完全に廃墟のようでしたが、今はもう建物自体も残っていないようです。
浜村温泉街は、昭和50年前後の最盛期は11軒の宿泊施設があったといいますが、現在では駅前に2軒ホテルがあるだけとなっています。共同浴場は別に2件あるそうで、店先を覗いた事もありますが、いずれも組合員専用との事でした。
「日観連」は正式名称を日本観光旅館連盟といいましたが、2012(平成24)年に国際観光旅館連盟と合併し、現在は「日本旅館協会」というそうです。昔はこの「日観連」の表示のついたお宿に泊まる事に憧れましたが、最近はあまりこういうブランドマークみたいなものはつかなくなりましたね。
▼こちらは上の写真より北側に平行に続く通りで、スナックなどが点在していました。
これもまたかつての温泉街で栄えた名残を感じる部分もありますが、今では営業している店も限られ、またこの辺りは駅近くにコンビニがないのがやや残念なところです。
▼通りを少しそれた所ですが、小さな川が見えて、ここに架かる橋と崖屋造り風の家屋の並ぶ姿が印象的でした。
▼昭和から全く変わってなさそうな店の並びが見れるのも、この街の個人的に好きなところでもあります。
▼浜村ビューホテル
というホテルに出くわしました。
こちらは浜村に現存する2軒のうちのひとつで、現在はこの名前ではなく「貝殻節の里 旅風庵」の名で営業されています。
1913(大正2)年創業の老舗旅館ですが、前身の浜村ビューホテル時代の2010(平成22)年4月に自己破産を申請し倒産したといいます。この写真の1年半後くらいの事でした。
1980年代ごろから利用客が減少し始め資金繰りが悪化し、負債総額3億2千万余りといわれていました。
これを現在の旅風庵が引き継ぎ現在に至ります。
個人的に最も行きたいホテルのひとつですが、金土曜日は空きがない事が多く、なかなか実現されずにいます。
▼こんな昭和丸出しの商店もありました。
ここはコンビニが駅近くにないので、近くを歩く分には昭和の雰囲気が色濃く残っている事を感じられると思います。
ただ、宿泊で夕食なしプランで来てしまうと、買い物する所へは少し歩く事となるので、注意が必要です。
▼最後は、浜村駅へ戻るところのカットです。
この時は初訪問で、駅めぐりの最中に寄っただけの日帰りでしたが、次の記事で宿泊した時の様子をお送りしたいと思います。
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