今回は、いの町内を走る路面電車の停留場の御紹介となります。
-とさでん交通/伊野停留場-
・路線 とさでん交通伊野線(はりまや橋-伊野間)
・開業 1907(明治40)年11月7日
・訪問 2024(令和6)年4月
・1日あたり平均乗「降」者人員
111人/日 (2021年)
・近隣の都市駅
(はりまや橋方面) 枝川停留場⇒5駅 ⇒JR枝川駅へ
・鉄道での所要時間
東京駅から:7時間3分 ⇒JR伊野駅より徒歩2分込
大阪駅から:5時間3分 ⇒JR伊野駅より徒歩2分込
※AM9:00発での最短時間
高知駅を南へ直進してしばらく、観光名所である「はりまや橋」の停留所で、直進、右折、左折と3方向へ分離していきますが、右折すると「伊野線」となります。
しかし、右折(伊野方面)と左折(後免方面)の場合はそのまま乗れず、「はりまや橋」で乗り換えて、道路を渡って…と面倒なことをする必要があります。同じ名前の停留場へ徒歩移動する事となりますが、この乗換えの場合は降車時に、車掌さんから差し出される乗継券を確実に受け取っておく必要がある等、直進しない場合はなにかと面倒なところがあります。
そこからずーっと西へ、伊野方面へ。
勿論JRで電車移動で高知駅から伊野駅まで移動しても良いのですが、あえてのんびりと高知市内で宿泊したホテルの前にあった停留場から、そのまま乗り込んでここまでやって来ました。
高知の路面電車は、高知市内だけではなく、東は南国市へ、西はこの「いの町」まで伸びており、高知市外へも路面電車で旅ができるという訳です。
この駅は、その「とさでん交通」伊野線の終着駅ですが、隣が「伊野駅前」停留場となっています。
しかし、伊野「駅前」停留場よりも、この「伊野」停留場の方がJR伊野駅には近く、JRまでは道路を隔てて100mほどです。「伊野駅前」停留場も200mほどの場所にあり、そんなにJR伊野駅までは遠くはないです。
↓JR伊野駅についての記事はコチラ
▼終着駅である伊野停留場へ停車し、乗降しているところです。
ホームは2面2線で、路面電車停留場には珍しく、駅舎があります。
1日あたりの駅乗降者数は2021年で111人で、全停留場76駅中49位となっています。
▼停留場前には「土佐和紙と電車」という説明板がありました。
この「いの町」は和紙づくりが盛んな町として栄えてきました。
和紙などの輸送に関する貨物電車用に、高知から伊野までの軌道が完成した、とあり、この辺りでの和紙産業の重要性が窺えると思います。
JR伊野駅の開業が1924(大正13)年で、この停留場はこれより17年も前の1907(明治40)年に開業しています。
▼路面電車専用の停留場としては異例の「駅舎」(屋内待合スペース)があるので、あるので入ってみました。
路面電車だけで、これだけ広範でこれだけ多数の停留場がある高知は素晴らしいと感じます。
赤で十字の路線図になっていますが、十字の真ん中の一番上が高知駅前で、ここですら駅舎はないので、この停留場のこのスペースはかなりの例外です。
十字の真下は港の桟橋の方で、ここまで行くときは「はりまや橋」での乗換えは不要ですが、右か左へ曲がる時は、十字の交差の所で乗換えが必要という訳です。
▼待合スペース内はきれいな内装で、掲示物も多数あり、賑やかな雰囲気でした。GWのこの時期にこいのぼりがあったり、メンテナンスも行き届いていた事を感じました。
▼上の写真で、電車が停まっていたカットがありましたが、その先の線路周りの様子です。
終着駅の先で、線路の途切れ目が分かります。
この先に、いの町役場など町内の主要施設が集中しています。
▼駅前風景の一角です。
JR伊野駅最寄りであり、町の中心地付近でもあり、商店街の街並みでした。
▼伊野停留場の駅舎(待合室)です。
路面電車の待合に屋内建屋があるだけでもすごいですが、その建物がこんな立派なものとは!という感じでした。
次の記事では、いの町内をめぐります。