島根県松江市島根/松江③ You are しまね of しまねs に続く松江市4つ目の記事です。
宍道、美保関、島根という旧松江市外の各町シリーズの第4弾、今回は旧八束町、すなわち大根島編です。
(2018年8月当時)
▼八束町(やつかちょう)は平成の大合併により現在は松江市になっていますが、それまでは八束郡八束町として、大根島(だいこんじま)がこの町内を占めていました。
大根島はその名の通り島ですが、松江市の中心市街から陸続きとなっており、このようにバスでアクセスできるもので「八束町」バス停として、このようなでっかいターミナルを有しています。
松江市からは陸続きですし、反対側では鳥取県境港市からも陸路でアクセスできます。これらを繋いでいる島、という言い方をしても良いのかもしれません。ちなみに松江市街と大根島が陸続きになったのは1978(昭和53)年の事だそうで、それまでは航路頼りであったと思いますが、この陸続き化は大きな変革をもたらしたのかどうか…。
大根島は面積約6.7k㎡ほどの火山としてできた小さな島で、出雲国風土記では「たこ島」と表記されていたようですが、そこから訛ったものなのか??大根島となったようで、大根とはあまり関係がないようです。
牡丹園が有名で、普段はのんびりとして穏やかな島ですが、GW期にはこの牡丹園の観光客でかなり賑わいます。ぼたんの苗木の栽培が非常に盛んで、国内総生産の8割以上がこの大根島での生産によるものです。
その大根島へのアクセスは…
【JR松江駅から】
松江市営バス「大根島・由志園入口」行 終点 約50分(700円)
シャトルバス 「JR境港駅」行 「由志園」バス停下車 約30分
…と松江駅からでも、また鳥取県の境港駅からでもアクセスできます。
松江市営バスではほぼ1時間に1本、シャトルバスでは昼間のみで1日4便程度しかなく、公共交通機関で大根島を訪ねる場合は、予め時刻チェックをしておいた方がベターです。1時間に1本あれば個人的には耐えられる範囲内ですが(笑)
▼八束町のターミナルの内外です。
大根島内でおそらく、ここだけがこのような室内待ち合わせの出来る施設を有しているものと思われます。
この時は夏の暑い盛りで、直射日光を浴びないで済み、暑いなりにそれはそれで助かりました。
▼ぼたん園のある「由志園」へは先ほどのバス停から歩いて行けるのですが、ここではあえてまず反対方向を散策しました。
この辺りには色んな施設が島内に集まっている感じですが、まず行ったのがこの「八束学園」でした。
私立の学園施設かな?と思っていたのですが、よくよく調べると小中一貫の「義務教育学校」という事です。
島内にあった八束小学校と八束中学校が閉校/統合され、9年制の義務教育学校になった、という訳です。この義務教育が交というのは2016年の学校教育法の改正で新たにできた制度だそうです。
ちなみにここには桜の木があり、それは1932(昭和7)年にこの地に小学校の中央校舎が建設され、その記念に植樹されたものだそうです。そして桜の寿命が約60年といわれるところを80年以上経った今でも咲き続けているそうです。
▼松江大根島牡丹などと看板が並んでいました。
平成の大合併以前の旧・八束町の頃であれば、「松江」の冠はなかったのかもしれないですね。
▼やってきたバス道に沿って、松江市街に戻る形で歩を進めると、あったのはこの建物でした。
八束町時代の1995年築で、ガラス張りのモダン建築っぽい建物でお役所という感じを受けない建物でした。
初めてこの島を訪ねたのは1990年夏の事でしたが、その時にはこんな建物はありませんでした。旧役場を検索で探してみますが、なかなか見当たらないですね。ともあれ、今は松江市役所の支所として立派に残っています。
▼町民体育館のバス停名表示通り、町民体育館です。
旧・八束町の町民体育館で、合併後に松江市となった今では、松江市八束町として町民体育館という位置づけになるかな、というところです。
体育館に医務室などもあるようです。
▼更に今度は松江市八束公民館です。
まさに町内の主要施設の集まったエリア、という言葉がピッタリです。
市役所支所は新しい建物ですが、体育館と公民館は昔ながらという感じでコンクリート色ものものの建物でした。1977(昭和52)年に当時の八束町民会館として設置されたのがこの建物のスタートのようです(公民館としては1962(昭和37)年に八束小学校校庭に設置がスタートだそうで)
朝ヨガなど新しい試みもやっているようです。
▼島らしい風景も見られます。
海側へ行くと特に顕著です。
ざっくりいうと3×2km位の島なので、海沿いへ行くにもそんなに時間はかかりません。
▼八束のバスターミナルへ戻って、そこから別方向へ歩いてしばらく、このように「由志園(ゆうしえん)」の看板がデカデカとありました。
大根島を最も象徴するといってよい観光名所です。
まちの駅とぼたん等の庭園スペースと併設の形となっています。
大型観光バスもここの駐車場に停まっていて、島内でも他にこのような大型車の停まっているような観光スペースはないと思います。
由志園そのものは入園料が要りますが、この植物園エリアは観覧フリーです。売り物としても置いてあるので、そこでお花などを買う事も出来ます。
▼植物園エリアは「花の駅」として開放されています。外置きの所とビニールハウス内のような所とがあります。
由志園の中はこれの何倍も素晴らしい景色な訳ですが、まずここで無料で花の美しさを堪能する事ができます。
▼由志園の実質的な入口はこのような和風建築物です。
先程の植物園と道を挟んだ向かいにあります。
入口周辺はこのような和風建築の建物が続いていて、牡丹園とは全然違う顔となっています。
▼これは上の写真の由志園入口の向かいにある「由志園」バス停です。
由志園を観光したら、このバス停に乗って松江や境港などの方面へと戻っていくのが一般的な公共交通機関利用ルートです。
このバス停は基本待合スペースは外であり、内は植物園スペースですが、それでも立派な庇がついていて、大根島内では2番目に立派なバス停といえるかと思います。他のバス停は、知る限りでは普通に停留所の標識があるだけのバス停、という感じかと思います。
▼由志園の入場半券です。
ウリである「ぼたん」満載です。
見ごろはGW頃で、その頃ここは大渋滞に見舞われるとか。
▼由志園を入ったばかりのところは純然たる日本庭園です。
そもそもその名の通り「園」がつく、れっきとした日本庭園なのです。
1975(昭和50)年に開園され、面積は40,000㎡を誇る広さで、池を巡りまわる形式、の庭園という事です。以後、大根島を代表する観光スポットとして君臨し続け、現在に至ります。
そしてこの庭園スペースを進んでいくと「涼風ミスト」というのがありました。折しもお盆真っ盛りの様な時期で、つまりは暑い盛りの時期であったので、本当にこのミストの存在は有り難かったです。これで2~3℃は違うそうです。
そしてこれ以外にもミストの効果が表れてきます、この先を行けば…
▼ミストが出ている事で涼しくなるだけでなく、このような幻想的な風景を醸し出していました。
ちょっとした天空感も出ていました。(湯気ではありません…)
▼通路に従って歩を進めていきます。
庭園風景が続いていきます。
ミストのあるところやないところ色々ですが、それぞれの景色が見られる訳です。。
ぼたん園、のイメージでやってきたのでこんなに庭園風景が続いているとは思いませんでした。
▼ 由志園いや、ひいては大根島のメインといっても過言ではない、象徴的なものがこれです。
この記事で最も見せたいものかもしれません。
それが、この…
牡丹の館 です!
「満開の牡丹を ご覧ください」とありました。
「屋内庭園」と冠されたこの牡丹園それはもう見事なくらい、牡丹がボリューム満点にボンボンと咲き誇っていました。
見ごろはGW頃、と何度も書きましたが、お盆時期でもこんな風に素晴らしいものが見られます。
まだまだ何枚も撮っていますがキリがないので、あとは実際に現地に足を運んで是非に見てきてほしいです。
▼牡丹の館で沢山の牡丹を楽しんだ後は、再び日本庭園風景へ。
これはまた別の朱塗りの橋へと出てきましたが、また少し趣が違う感じのゾーンでしたが、その庭園の美しさにまた見入るものがありました。
蓮っ葉が並んでいる風景も素晴らしいものがありました。
▼最後は、普通の日本庭園の景色が圧倒的に多いのですが、最後らへんにはちょっと独特の庭園がありました。
それがこの「八雲の庭園」です。
ミラーボーラー インスタレーションアート とありました。
「宇宙と和式美」をテーマにした"アート庭園"を謳った場所で、キラキラと光る牡丹がとても美しかったです。
奉行所の「お白洲?」のような白い砂の上に、キラキラ光る牡丹がデカデカと置かれていたのが、とても印象的でした。
という訳で、大根島の由志園を中心にお届けしました。
思い切り咲き誇る牡丹の花と、素晴らしい日本庭園は鑑賞の価値十二分にあり、と思います。