遡って振り返る、「生活と思い出と世の中と」。57回目は1986(昭和61)年の第2回です。
当時のニュースと自分の生活との絡みで綴っていきます。
●ニュース
バブル景気が始まったのがこの年からとされています。
・泉 重千代さん死去
120歳のという長寿で、我々が子供時代から日本はおろか、世界で「最も長寿の人」として認知していました。
昔、中原理恵さんがラジオで「いずみしげ ちよ」さんと言っていて、後で振り返って大爆笑していた事がありましたが、とにかく長寿といえばこの人!という方でした。この当時で120歳というと「江戸時代生まれ」な訳です。
すごいなと思っていましたが、後年、当時の徳之島の戸籍がいい加減で、誕生時期がかなり曖昧という話が出たり、どうなんだろう?と思うようになり、ギネス記録も取り消されたとかなんとか聞きました。
・男女雇用機会均等法の施行
女性の社会進出、という事が顕著になってきて、この翌年には女性の「業界モノ」ドラマが多数制作されましたが、この年でもドラマ「誇りの報酬」で中村雅俊さん、根津甚八さんの2人の刑事が先陣切って突っ込むところを、伊藤蘭さん演じる女性刑事が続いて入っていき「男女雇用機会均等法、知らないな?」的なことを呟いていたのを覚えています。そんな時代になったんだなと。
・岡田有希子さん自殺
これは前の記事にも書きましたが、忘れもしない高校の入学式を終えて家に帰ってきたら、この衝撃的すぎるニュースが入ってきました。
18歳の人気絶頂アイドルの自殺は、後追い自殺が続く社会現象にもなるほど、影響力の大きな出来事でした。
・フジテレビの目玉マークの使用
バレーボールのバボちゃんなんかが象徴的でしたが、当時のフジといえばこの「目玉」でしたね。
・「世界・ふしぎ発見」放送開始
いまだに続いているこの番組、司会者も変わっていないところもまたすごいですね。草野仁さん、このちょっと前まではNHKのアナウンサーで、ロス五輪の結果を伝えたりしていたのを見てましたが…。
・ジャイアントパンダ、トントン誕生
ホアンホアンとフェイフェイの間に生まれたジャイアントパンダで、この前年に生まれた「待望の」パンダが、ホアンホアンの下敷きになり、わずか数日で死んでしまい、失意の中にありましたが、次の年に見事成功となりました。
・甲斐バンド解散
これ当時リアルでは知らなくて、数年前に解散の噂が出て解散していたのかなと思っていましたが、この年でした。
1974(昭和49)年から12年間、フォークからロックに変わりゆく時代に、ロックの旗手的存在としてシーンを引っ張ってきていました。
ここで初回の解散をしますが、その後再結成・解散を繰り返す事となります。
・衆参ダブル選挙
衆議院と参議院の同日選挙として盛り上がりました。西川きよし氏の「小さな事からコツコツと…」とか、選挙後に社会党の女性党首となった土井たか子氏の「やるっきゃない」とかこの時の政界のフレーズは色々出てきました。選挙は自民党の「地滑り的圧勝」と言われ、翌日の選挙速報を高校から帰ってずって見ていました。
・新自由クラブ解散
少数政党として渋い存在だった「新自由クラブ」というものが、かつてありました。新自クと社民連はいつも党員が数名でしたが、何とか議席をキープすると、「よくやった」感があったものでした。多くの議員が自民党へ戻ったというのが個人的には少々ガッカリでした。
・聖・輝の子ども誕生
前年結婚した松田聖子さん、神田正輝さんの待望の子どもが誕生し、ワイドショーの話題を席巻しました。後の神田沙也加さんですが、まさか今もう御存命でないなんて…悲しい事です。
・ミュージックステーション、放送開始
これまた今も続く長寿番組ですが、当初の司会はタモリさんではなく関口宏さんでした。すぐに代わったのでタモリさんのイメージが強いと思いますが。
・シートベルト着用義務化
今でこそ全く当たり前で、自分が教習所に通っていた時も当然のようにされていましたが、昔の刑事ドラマなんか見てると、シートベルトをして車を運転するシーンが殆どなく、車を止めたらすぐ刑事たちは降りてくるし、事故に遭えば社外に投げ出されたり、シートベルトをしてる描写が殆どなかったな…と改めて感じます。
・「太陽にほえろ!」終了
個人的に毎週金曜夜8時に楽しみにしていたこの番組が、遂に14年4ヶ月の放送に幕を下ろしました。
前の記事にも書きましたので割愛しますが、その次に「PART2」が3ヶ月だけながら放送を続てくれたのだけは良かったなと思いました。
・三原山噴火
その「太陽にほえろ!PART2」の第1話は、「太陽にほえろ!」最終回の翌週に放送されるはずでしたが、この噴火の為に緊急特番となり、1週間放送が遅れました。そしてこの噴火では、伊豆大島の島民が全員島外へ避難する事態となりました。
ビートたけしさんがたけし軍団を引き連れて、当時脅威の対象であった写真週刊誌「フライデー」の編集部へ押しかけ、暴行を働いたという事で世間を騒がせました。当時は「フォーカス」と共に二大写真週刊誌「F・F」と言われ、芸能人たちは写真を撮られる事を恐れていました。今ならSNSでしょうが、そういうものがなかったこの時代は芸能リポーターや写真週刊誌というのが、驚異の対象でした。
・余部鉄橋転落事故
兵庫県北部の「餘部鉄橋」から回送列車が転落し、計6人が死亡した惨事でした。回送列車だったので、乗客はいませんでしたが、余部鉄橋は、高さが40m以上ある高所を走っており、車掌さんが亡くなられ、また真下は工場であり、ここへ直撃して、従業員5人が亡くなられています。折しも国鉄がJRになる3ヶ月前の出来事でした。遠くですが、個人的に県内なのでそれはもう驚きではありました。
・チャレンジャー爆発事故
スペースシャトル「チャレンジャー」が、打ちあがったと思ったら、わずか1分余りで分解し、乗組員7名全員が死亡した惨事が起こりました。リアルでTVで見てましたが、まさかというぐらいあっという間の分解でした
当時はソ連といっていましたが、今のロシアとウクライナで起こった原発事故で、放射能漏れがかなりの大規模という事で震撼した事故でした。当時は対岸の火事みたいな感じで見ていましたが、その約25年後福島で同様の事が起こってしまうとは…。
・ハレー彗星の大接近
76年に一度やってくるという、ハレー彗星の大接近という事で話題になりました。
今度来てももう生きてないな、と16歳の当時思っていましたが、今この時点でようやく半分の38年目を迎えているところです。
・紅白の「仮面ライダー」
この年の最後に衝撃だったのはこの事件でした。
NHK紅白歌合戦で、この年ブレイクした少年隊が「仮面舞踏会」を歌いにいくところ、司会の加山雄三氏が「少年隊!仮面ーライダーーーー!」と高らかに叫んでいて、「????」しかありませんでした。一瞬すごい冗談入れてきたのかな?「じゃなくて、仮面舞踏会ーー!」と言うのかなと思えど、全く気配がなく、それが「マジ」であった事に甚だビックリしました。
おかげさまで無事に楽しく?過ごせた1986年でした。