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日本全792市を訪問した駅や旅の記録です

信楽高原鉄道/雲井駅・紫香楽宮跡駅 (滋賀県甲賀市)

滋賀県甲賀市信楽高原鉄道/雲井(くもい)駅・紫香楽宮跡(しがらきぐうし)です。

 

前記事の玉桂寺前駅・勅旨駅に続いてのお送りですが、これにて信楽高原鉄道駅ラストです。

 

まず雲井駅から

 

 -信楽高原鉄道/雲井駅-

  • 路線:信楽高原鉄道信楽線(貴生川-信楽間)
  • 開業:1933年5月8日
  • 訪問:2008年5月
  • 1日あたり平均乗車人員:147人/日 (2017年)
  • 近隣の都市駅:(貴生川方面)貴生川駅→2駅
           (信楽方面)信楽駅→3駅
  • 鉄道での所要時間: 東京駅から:約4時間 
              大阪駅から:2時間弱

 ▼貴生川駅から信楽高原鉄道信楽駅まで5駅ありますが、信楽駅から3駅の所にあります。反対に貴生川駅へは2駅ですが、その距離は10km以上あります。

 

ローマ字で見ると「KUMON」と空目してしまいます。

 

国鉄信楽線が開業したのが1933年で、これと同時に信楽駅と共に開業した駅です。信楽高原鉄道のみに所属している駅で、開業当初から存在した駅は信楽駅とこの駅のみです。

信楽駅・雲井駅 ⇒1933年開業(国鉄信楽線開業時)
玉桂寺前駅紫香楽宮跡駅 ⇒1987年開業(信楽高原鉄道転換時)
勅旨駅 ⇒1963年開業(国鉄期途中開業)

 

利用者数が1日147人(乗車数)と、信楽駅から貴生川駅へ戻るにつれて利用者数は多くなっていきます(信楽駅が最多ですが…)

(信楽駅から貴生川方面)
玉桂寺前駅 7人
勅旨駅   76人
雲井駅
    147人

 

他の沿線駅もそうですが、下の注意書きとか名所案内とかが凄く小さい字で書かれていて、よく見ないとその存在にも気づかなかったほどです。

 

自転車の持ち込みに対して注意こそあるものの、守れるならば持ち込みを許可している感じです。3名以上は予約下さい、とありました。(他の駅も持込禁止を謳っている訳ではなく、折畳みなら暗黙の了解という感じでしょうか)

 

名所案内で紫香楽宮跡がありますが、隣駅がまさしくその紫香楽宮跡です。駅間でいうとわずか600m程です。

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▼ここもまたホームは1面1線、信楽高原鉄道の途中駅はすべてこの形です。

 

うっそうと生い茂った木々の中を線路が通っている、そんな感じでした。

 

ホームから見えている階段は駅舎へ繋がるものです。

 

そのせいか分かりませんが、ホーム上に庇のある部分がなく、完全雨ざらしの状態です。

 

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▼ホームから出る目線です。

 

改札口は見えず、階段を下りてそのまま通っていける形の構造でした。

 

ホーム上に待合スペースも庇も何もない代わりに、ここが待合室として機能している形です。反対ホームに行く必要がなく、ここで電車を待っていればホームはすぐなので、ホーム上に何もいらないかな?とでもなったのでしょうか。

  

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▼駅舎内です。

 

信楽高原鉄道沿線で貴重な駅舎のある駅で少しゆっくりしていました。

 

他の沿線駅では、定期運賃や時刻表などもホーム上に庇とベンチと共にある形ですが、ここは駅舎があるのでこんな形で貼り出されていました。

 

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▼ホームでの駅舎庇周辺です。

建物がなかなか素晴らしいなという感じでした。

骨組みの部分があれこれ見えて庇の下も柱で支えられているんだなと。 

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▼そしてこの駅にはトイレもあります。

これは2008年で10年以上も前の姿ですが、今でもトイレはあるようです。

昔っから造られてるっぽいこのトイレも建物としてとても渋いです。

 

隣には自転車置場がありました。

  

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▼駅前広場です。

 

駅舎も立派にあり、駅前広場もあります。

 

そして真ん前にバス停もあります。沿線の途中駅でバス停がある事も珍しいです。

 

ただ西側にある信楽駅方面とは交通が分断されている感じで、バスルートではつながつておらず、信楽駅からは西行きが多く、この雲井駅からは東行きとなっており、両者は交通機関的には鉄道でのみ繋がる形となっています。

 

 向こうには人家も結構見えます。

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▼駅前広場からの道路ですが、広場を左に曲がってこのような道路がありました。これがいわば駅前通りという事になります。

 

標識も出ていましたが、紫香楽宮跡日雲神社といったところが1km内で、十分歩いて行けそうなところです。

 

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▼この雲井駅の住所は「甲賀市信楽町」という事で、その牧地区の地名由来説明がありました。

 

天智天皇の時代に軍馬の飼育牧場があった事から「牧」といわれたと。

また聖武天皇が、車を引いていた牛が死に埋めたところ、その跡に桜が花を咲かせたことから、牛桜と名づけられたともありました。
「牛桜」なんてなかなかネーミングされないと思いますが、そういう伝説があっての事か!と妙に納得しました。

 

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▼雲井駅の駅舎と、駅舎と駅前広場とのカットです。

 

信楽高原鉄道途中駅唯一の駅舎です!

 

半分木に隠れている感じの駅舎は今も変わらないようです。

 

ホームから降りて駅舎を通らなくても出れるようになっていて、屋根庇のサイドからでれば駅舎を通らずに出られます(笑)

駅舎前は自販機もありました。

 

駅舎を横から見たカットで見ると、バス停が駅のすぐ前にあるのが分かります。

 

駅前広場はスペースのみで本当に何もありません。

 

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続きまして、紫香楽宮跡駅です。 

信楽高原鉄道紫香楽宮跡駅

  • 路線:信楽高原鉄道信楽線(貴生川-信楽間)
  • 開業:1987年7月13日
  • 訪問:2008年5月
  • 1日あたり平均乗車人員:76人/日 (2016年)
  • 近隣の都市駅:(貴生川方面)貴生川駅→隣駅
           (信楽方面)信楽駅→4駅
  • 鉄道での所要時間: 東京駅から:約4時間 
              大阪駅から:2時間弱

信楽高原鉄道沿線の駅紹介ラストです。

 

その駅名の通り紫香楽宮跡の最寄駅です。

 信楽宮とは、かつての日本の都であり、この地は聖武天皇の742-46年の間、平城京へ戻されるまで日本の都として機能していた地です。

 

駅の開業は1987(昭和62)年という事で玉桂寺前駅と同日、この路線が信楽高原鉄道へと転換されたその日に開業しました。

 

駅利用者数は1日30人ということで、沿線の途中駅では玉桂寺前駅の7人に次いで2番目に少ない事となります。また、隣駅はJRとも分岐している貴生川駅ですが、その駅間は実に9.6kmもあります。この駅間で1991年に正面衝突事故が発生しています。

 

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▼待合スペースです。

 

フォーマット的には同日開業された玉桂寺前駅と同じ形です。

 

駅に関する設備の殆どがここに集約されています。

 

この時で築20年の状態でしたが、それ以経っているような汚れ具合?を感じました。 

  

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▼ここもやはり1面1線です。

 

ホーム両サイドの風景はこんな感じです。

 

隣の雲井駅とわずか600mの駅間(逆に貴生川とは9.6kmですが)という事もあってか、ほぼ同じような光景の中を電車が走っている感じでした。とにかくうっそうと生い茂っていました。また、ここも住所は信楽町「牧」で、雲井駅と同じです。

 

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▼ホームから覗いた駅前広場周辺の様子です。

 

GWに来ましたが花々がとても綺麗でした。

 

そして、駅前の自販機は信楽タヌキでした。

 

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▼駅から出て、駅前自販機の前面を見てみました。

 

観光協会の自販機で、売上金の一部がまちづくりに利用されるタイプのものでした。

今でこそこの手のタイプのものはどこでも見られますが、10年以上前だとだいぶ限られるのかな?と今思えば感じます。

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▼ホーム横すぐにこのような横断歩道があり、反対側へ行き来できるようになっていました。

ただし徒歩か自転車せいぜいバイクぐらいまでで、車で通れるものではありませんでした。

その辺を見ても、車で渡れるような踏切がなく、この辺りが山に囲まれてできている集落につき、山地になっていて越えるようよ所がない状態です。

 

下2枚のうち、上側が街側(紫香楽宮跡もある側)で、下側のただ緑が広がるところはいわば山側になります。

山側は細い道と細い川が続きますが、ほとんどの道は行き止まりになります。

 

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▼ちなみに踏切を越えて山側へ向かった場合、こんな感じの景色です。

ただただ山の中の小路という感じで、先のない閉塞感みたいなものがありました。

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▼踏切から見た駅全体の様子です。

 

ここも駅舎無しのホームだけの駅です。

 

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▼駅舎はありませんが、トイレはちゃんとした建物で存在していました。

 

駅舎のある雲井駅より上等感のあるトイレでした。

 

向こうに見えているスロープでホームから降りて出口に至ります。

 

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以上、信楽高原鉄道沿線駅で長々となってしまいましたが、これにて信楽から沿線5駅すべての紹介終了です。

正直ここを紹介する事になるとは思っていませんでしたが、なにぶん紹介する場所や訪問時期がランダムの気まぐれすぎるブログにつき、次は何が出るやら…というところです。