(2007年1月当時)
▼橿原神宮前駅から橿原神宮への短い道のりにある駅前通りです。
橿原オークホテルというのが左側に見えますが、14年経った今も存在しています。
橿原市においては大和八木と、この橿原神宮前が中心地を二分しているような勝手な印象をもっていますが、この辺りはホテルが複数あり、ある程度の賑わいのあるエリアです。
▼上の写真から少しだけ進んだところです。
左手前の寿司屋さんはもうないようですが、その向こうの食堂などはまだ残っているようです。
橿原神宮までの短い道のりでしたが、商店の続く通りでした。
▼駅から徒歩10分もしないうちに橿原神宮へたどり着きます。
日本の初代天皇である神武天皇を祀っています。この辺りで即位の礼を行い、日本の天皇誕生の瞬間でもあり、日本建国の礎を築かれた、とあります。「日本がここから始まった」という訳です。
橿原市といえば「今井町の古い街並み」が観光の目玉としてありますが、これと双璧をなすのがこの橿原神宮かと個人的には思っています。
▼橿原神宮の大鳥居です。
すごく大きくて実に存在感がありました。
朱塗りでも金ピカでもない、その大きさの割に地味な印象の鳥居ですが、素木(しらき)造りという、色を塗らずに木の地肌・風合いをそのまま活かした形で建てられています。このタイプは天皇または皇室ゆかりのお社である事を示しているといわれ、橿原神宮には計4基の鳥居があるといいますが、それらすべて素木造りです。
そして4基の鳥居は時期を少しずつずらしながら、2019年までには順次ひと通り改修していったといいます。
▼橿原神宮の出入口周辺で、ここは南神門(みなみしんもん)と呼ばれるもんです。
日本の始まりを体感する空間のスタートです。
▼社務所の周辺です。
厳かな建物が並ぶ中で自販機があると、ちょっと浮くな…という感じがどうしてもしてしまいます。
▼外拝殿(「げはいてん」と読みます)です。
いわゆる拝殿ですね。ここでお祈りします。
建物は入り母屋造りというものですが、この屋根には「争うことなく、ひとつ屋根の下で肩を寄せ合って暮らせる世界を」という思いが込められているそうです。
神武天皇という初代天皇を祀っているという事もあり、近代日本建築の粋を結集して造られている、ともありました。
▼境内の色んな建物と共に。
もう14年前の様子となりますが、人で賑わっていました。
▼橿原神宮の特徴的なひとつとして、この大絵馬の存在があります。
幅5.4㍍、高さ4.5㍍あり、現在の天皇陛下が誕生された1960(昭和35)年から近鉄が奉納する形でつくられ始めて、今では60回以上を数えていす。
この写真の絵馬は2007(平成19)年当時のもので、この年は亥年であったので、イノシシが描かれていました。すごくシンプルですね。
▼またまた橿原神宮独特の、という感じで存在するのがこの「深田池」です。
ここは橿原神宮の境内では「最も古い場所」とされています。
水鳥でいっぱいだったのがたいへん印象的でしたが、奈良県内でも有数の野鳥の飛来地だそうで、こんな風に活発に泳いでいるとついつい撮りたくなるというものです。
▼入った時の南神門に対して、こちらは北神門です。
木造の重厚の柱が印象的で、鳥居もそうでしたが、木の風合いを生かした「素っ気なさ」のようなものを感じました。これも神武天皇を祀っている事の現れでしょうか。
ということでほぼ橿原神宮の記事でしたが、今井町の街並みなど後年訪ねて大変印象的でした。これもまたいつかお届けできれば、と思います。