(2014年4月当時)
▼まず廿日市(はつかいち)市ってどんなところ??ですが、これはもう単純に「宮島のあるところ」です。宮島といえば「日本三景」としてあまりに有名であり、市内には宮島へのアプローチとしJRにも広電にも「宮島口」駅があります。
宮島口駅というと、「口」がつく点が少々引っかかるところで、「口」がつくと、「前」とは違い、少し遠い所にある事が多く、確かにここの場合も宮島へは距離がある(航路だから当然)のですが、宮島への港は駅からすぐの所にあり、宮島口駅からこの港が見えていますし、5分と経たない時間でここまで辿り着く事ができます。
そしてここは「JR宮島行のりば」とあるように、ここから宮島への航路も「JR」な訳です。
▼という訳で宮島航路、乗船しました!
宮島口(本州側)桟橋と、宮島桟橋を結ぶ約1kmの航路を約10分で結んでおり、ダイヤ的には昼間は通常15分に1本程度で、朝晩にはやや少なくなる格好です。
料金は大人片道で180円、子供は半額90円となります。JRなので青春18きっぷの使用も可能です。
向こうに見えているのが宮島であり、少し手前に小さく鳥居も見えています。有名な海の中に立っている鳥居ですね。
▼フェリーから見た、厳島神社の鳥居です。
宮島へ向かっている事を実感します。
そしてその向こうに神社の荘厳な建物が見えていて、これがまた鳥居の素晴らしさを引き立てている感がありました。
▼対岸に宮島桟橋がはっきり見えてきました。
わずか1km先なので、最初からある程度見えていますが、迫ってくるといよいよ感がやはりあるというものです。
▼宮島桟橋に着きました。
宮島の玄関口で、本州とを結ぶ重要拠点です。
ちなみに宮島は、面積が約30k㎡あり、そこに約1,800人の人が住んでいます。
▼ここまでやってきた時に乗った「みやじま丸」というフェリーですが、なかなか立派なもので、初代は1954(昭和29)年から運行され、現在は2006(平成18)年運航開始の4代目で、これもその4代目のものです。
この4代目は長さ35m、幅12mで、総重量は254㌧あり、旅客定員は車を積む場合は503名で、車を積まない場合は803名になるそうです。
航路がJR路線に入るためか、この船のてっぺんにもJRの表示がありました。
▼島内には「宮島水族館」があります。
桟橋から水族館への乗合タクシー「メイプルライナー」というのが出ているといい、徒歩だと25分ほどかかるそうです。
▼歓迎 宮島町
という歓迎の灯篭がありました。
現在は「廿日市市宮島町」の形ですが、2005(平成17)年の平成の大合併までは「佐伯郡宮島町」という郡部の町でした。
▼宮島桟橋の建屋はこんなふうに和風の豪華な建物でした。
フェリーターミナルでこんな豪華な建物はなかなかないのではないでしょうか?
▼日本三景碑がありました。
これは2014年当時の姿ですが、ここに来たのはこれが初めてではなく、個人的には1992(平成4)年8月が初訪問で、実に22年ぶりに訪ねた訳です。日本三景の中でも初めて訪ねたのはこの宮島でした。
その後2000(平成12)年に松島、2004(平成16)年に天橋立を訪ねました。
▼厳島合戦跡
の案内板がありました。
武蔵と小次郎のアレ…ではありません、それは巌流島で、山口県下関の関門海峡に浮かぶ島であり、ここでは「いつくしまかっせん」です。
厳島合戦は毛利氏と、大内氏を討って成り上がった陶晴賢の軍勢との合戦です。毛利軍4,000ほどに対して陶軍は20,000ほどの大群でしたが、毛利軍の勝利に終わり、中国地方を治める上で大きなポイントとなった戦いが、ここで行われた訳ですね。
として碑と説明板がありました。
1996(平成8)年に世界文化遺産に登録されたといいますが、やはり海上に聳え立つ鳥居のインパクトは大きいようです。
▼前に宮島に来た時、この崖だったか定かではありませんが、崖っぷちでシカが喧嘩していたのを見て「怖っ!」と思ったものでした。この再訪時はこの時点までまだ鹿を見ていませんでした。
▼宮島案内図です。
全島花崗岩からできた島で、下側が北(北西)になりますが、厳島神社を中心に両サイドの海岸側に見どころが並んでいます。
上側の山頂部へは、宮島ロープウェーが通っています。
▼桟橋から厳島神社への海岸線の道中は、こんな風に旅館や商店などが立ち並んでいて、島の中にいる事を忘れそうでした。
▼上の写真の通りを歩いていて、ようやく出くわしました。
シカ!
宮島といえば、やはりシカです。風景もきれいですが、日本三景の中で唯一、シカがウロウロしてるとこです。この島が本土とくっついていた頃から生息していたといわれ、離れた後は本土側にシカが生息しなくなり、この宮島側のみ残ったそうです。
▼土産物店のエリアもありました。
「あなごめし」は名物で、店舗も複数あるようです。
▼シカが普通に店に入り込もうとしてたんで、慌てて寄ってみたら、ちゃんと前面に網目の柵がしてありました。
観光地のシカは食べ物慣れしてるので、飲食店は寄ってきやすいと思いますが、食べ物があるであろう内部を見つめるまなざしがどこか寂し気でした(笑)
▼厳島神社への陸上の鳥居周辺です。
とかく海上の鳥居がクローズアップされますが、この手前の狛犬の勇壮っぷりが印象的でした。
▼宮島側からの海上大鳥居です。
国の重要文化財で、平安末期の1169年に平清盛により建てられたものといわれ、この時で8代目になります。
これは2014年当時の姿ですが、現在は令和元年6月から大規模な補修工事中で、完成時期が未定との事で、大鳥居全体が目の粗いネットで覆われた状態でこの姿にはほど遠い状況です。詳しくはコチラ↓
▼厳島神社辺りだと,シカはいくらもいました。
戯れてましたが、前回来た時のような荒々しい喧嘩っぷりは見られませんでした。また奈良のシカがしかせんべいをねだる時のように、大量で寄ってくることもありませんでした。奈良のシカと違って、ここではエサをあげてはいけない事になっています。
▼厳島神社の五重塔で、1407年に建てられたというこれも国の重要文化財です。
高さは27.6㍍で、一般の見学は不可とされています。
大鳥居同様に朱塗りで立派な雰囲気が前面に醸し出されていました。
▼海辺と各建物の様子です。
こんなに海辺に建っているのが改めて驚きですが、波が高くなると危険性が高くなるし、普段でも潮風に晒されて建物の傷みも早くなりがちではないかな、というところですね。
▼本殿拝殿周辺も白壁で朱塗りの建物が連なっていました。
▼厳島神社の入場口周辺です。
入場料は単体では大人300円、宝物殿と両方見たい場合は500円となります。
神社の拝観すら有料なのか!という感じでした。
▼五重塔周辺の景色です。
真ん中の白い建物は「御文庫」だそうで、書庫だったのでしょうか。
▼厳島神社は壮観でしたが、こういう景色を見ると逆に日本三景っぽさを感じました。どこか松島に似た雰囲気で。
▼再び商店街エリアへ。
観光地らしい雰囲気に溢れていましたが、今はコロナ禍でかなり寂しいものとなっているのでしょうか。
活気もありましたが、一つ一つの建物が立派な事にも気づかされました。
▼(左)大しゃもじかありました。
「世界一の大杓子」という事で、長さ7.7mもあり、伝統工芸である宮島細工を後世へ伝える目的で2年10ヶ月の月日を要して作られたといいますが、大きすぎて当初は置き場所も決まらなかったほどだそうで。
(右)「幸福地蔵」と書かれた顔抜き看板がありました。
シカと大鳥居の宮島らしいものがバックに描かれていました。子供には良い記念になりますね。
▼殻付きの牡蠣を頂きました。
殻付きで食べると、なんか豪華な気分になるのは不思議ですね。
▼最後に、お土産に買って帰りました。
アーモンドもみじ
宮島銘菓とありました。
中はアーモンドクリームでした。
時間があれば、ロープウェーを使って山頂側へ行くと、街の風景を一望できてまたちがう景観を堪能できる事でしょう。