兵庫県姫路市の山陽電車/飾磨(しかま)駅と西飾磨(にし・しかま)駅をお届けします。
またまた姫路市の、それも山陽電車駅です。今回も網干線の駅ではありますが、網干線の始点で、本線とも交わるキー駅である、この飾磨駅です。
-山陽電車/飾磨駅-
・路線 山陽電車本線(西代-山陽姫路間)
網干線(飾磨-山陽網干間)
・開業 1923(大正12)年8月19日
・訪問 初訪問-1984(昭和59)年7月
・1日あたり平均乗車人員 4,670/日 (2017年)
・近隣の都市駅 (西代方面) 高砂駅⇒9駅
(山陽姫路方面) 山陽姫路駅⇒3駅
(山陽網干方面) 山陽網干駅⇒6駅
・鉄道での所要時間 東京駅から: 3時間54分
大阪駅から:1 時間4分
※AM9:00発での最短時間
▼ここに初めて来たので記憶しているのは1984(昭和59)年夏で、その時初めて一人でここへ来ました。その時の写真があれば…と思いますが如何せん幼少期だったので。この記事では2012(平成24)年訪問時のものを中心に載せています。
開業は関東大震災のあった1923(大正12)年で、当初は「飾磨町駅」という名称でした。
これは当時、国鉄播但線(飾磨港線)の飾磨駅が存在していたためで、翌1924(大正13)年に「電鉄飾磨駅」となり、国鉄飾磨駅が1986(昭和61)年に廃駅になった後の1991(平成3)年に現駅名に改称されています。
1940(昭和15)年に網干線が開業し、現在の本線と網干線の所属となりました。よって山陽電車では複数路線に属する大変貴重で珍しい駅となっています。
利用者数は山陽電車全49駅で6、7位あたりを推移する屈指の数を誇り、この点でもキー駅のひとつといえますが、この辺りが兵庫県に統合されるまで「飾磨県」という名であったことからも、重要な役割を果たす地であった事が窺えます。
この駅名標は網干線のもので、その為隣駅表示が片側のみになっています。
▼ホームは2面3線あり、複数路線持っていることもあり、沿線駅がだいたい2面2線なのに対して格上感があります。
この真ん中にいる電車は網干線のもので、網干からこの飾磨へ到着する際は、両側の扉が開きます。
▼これは2006(平成18)年訪問時の写真ですが、ホームの全体像が分かりやすいカットを載せます。
左側は神戸方面、真ん中が網干方面で、右側が姫路方面となります。この駅から見ると、姫路方面は北へ、神戸方面は東へとなり、方向として異なります。
1997(平成9)年に設置された跨線橋は階段が3つあり、左と真ん中がホームからの階段で、右は改札口通路からの階段になっており、どのホームから下りても階段またはエレベータで右側通路部分へ移動の必要があります。ただし、左と真ん中のホーム間だけは、階段を使用せずに行き来することができます。
▼これも2006年当時のものですが、上の写真の左側と中側の階段の向こうはこのような感じで線路が途切れているので行き来ができます。
またホーム内で唯一の店である「山陽そば」があり、現在も営業を続けています。
駅に跨線橋ができる以前は、この山陽そばの建屋の右側に改札があり、ここから出入りできましたが、現在は閉鎖されています。
また、跨線橋のなかった頃は、この両ホームを行き来でき、また右側ホームから改札までは構内踏切を渡っていけたので、設備は立派になりましたが、行き来は面倒になった感があります。
▼跨線橋内です。
先述の通り1997(平成9)年にてきたもので、それまでは駅に階段がありませんでした。
▼これは2012年写真です。
跨線橋を渡って改札への通路を通って改札を出た先の地点です。
この通路を通って駅を出ますが、この間に店が並んで「山陽しかまショップ」を形成していました。
しかし今ではシャッターだらけで知る限り1店も営業していないと思います。かつては餃子の王将があったり、時計店があったり、格安理髪店もありました。また、左側のシャッターの所はKioskだったかで、右側のはちょっとしたカフェでした。最も出口に近い側にあった餃子の王将は2015年5月をもって閉店しています。晩年は時間限定営業みたいな感じで、やってるのかどうかよく分からない事もありましたが…。
標識部分の2・3Fの横が消えていますが、これはもともとスイミングスクールでした。駅舎の建屋のほとんどがスイミングスクールで形成されているようなものです。2000年代後半にはかなり廃れ、2010年を過ぎると殆どなくなっていった気がします。
▼上の写真の通路を行き来ったら、駅前広場です。
狭い駅前広場にタクシーロータリーが形成されていますが、バスのりばは駅隔てて反対側にあり、その反対側へ行くにはここを出てすぐ左の踏切を渡る必要があります。ただしバスは2路線ほどで本数もあまり多くないです。
▼駅前の踏切からの目線です。
左側が駅で、駅を出るとすぐ商店街が横切る形で続いていて、これが駅前通りにあたります。
これは2006年当時ですが、向こうにゲートと「大売出し」の文字がありました。それなりに賑わいを感じさせる雰囲気で、昔はよく賑わっていたように思いますが、今や商店街の雰囲気がすっかり薄れ、大売出しの文字もゲートもなくなっています。
▼飾磨駅の駅舎です。
建物そのものがほとんど元スイミングスクールのスペースで、今は何も使用されていないと思われます。
それでもここがキー駅である証のように大きな建物の駅にはなっています。
駅前スペースが狭く、真ん前が商店街につき、駅舎を撮るのが少々難しい駅でもあります。
つづいて、西飾磨駅です。
-山陽電車/西飾磨駅-
・路線 山陽電車網干線(飾磨-山陽網干間)
・開業 1940(昭和15)年10月15日
・訪問 初訪問-2007(平成19)年2月
・1日あたり平均乗車人員 1,195/日 (2017年)
・近隣の都市駅 (飾磨方面) 飾磨駅⇒隣駅
(山陽網干方面) 山陽網干駅⇒5駅
・鉄道での所要時間 東京駅から: 4時間7分
大阪駅から:1 時間17分
※AM9:00発での最短時間
▼写真は初訪問の2007(平成19)年当時のものでお送りします。
網干線では唯一の高架駅舎です。隣の夢前川駅も改札から階段を上がってホームへ至るという意味では高架っぽい構造ですが、周りは高架ではなく普通に地平なので、純然たる高架駅舎なのはこの駅だけです。
飾磨駅の隣にありますが、利用者数的には飾磨駅の1/4程度になります。網干線が最初にできた1940(昭和15)年に開業しています。
▼ホームは2面2線です。
1987(昭和62)年に高架化になったといいます。
▼高架ホームを降りて改札を出たところです。
やや広いスペースがありますが、吹き抜けになっています。
▼この写真だけ2009(平成21)年当時ですが、高架ホームから見下ろした駅前広場が工事中でした。きれいにロータリーを整備しようという事でしょうか。ただ、この時期からここを訪ねていないので、また行って見てこなくては…というところですが。
▼西飾磨駅駅舎の出入口周辺のアップです。
この山陽電車マークの縦と横の交点が飾磨駅にあたりますが、当駅はその西隣で、交点の少し左にあたります。
高架の下に吹き抜けの建物と駅設備を放り込んだような形でした。
▼駅前広場横の高架の部分です。
右に隠れているのが駅前広場にあたりますが、高架の部分には「山陽電車」の表示があり、高架駅らしい風景を感じました。
JRだと英賀保(あがほ)駅から約1.2kmの地点にあります。
▼西飾磨駅の駅舎と駅前広場です。
この駅前広場は、上の写真にあった整備する以前のもので、ここから幾分姿が変わっているかと思います。
この駅については、ここまでにしたいと思います。