続々トラベルとかナントカ

日本全792市を訪問した駅や旅の記録です

兵庫/高砂① 山陽沿線の神社たち

兵庫県高砂市、今はお正月・初詣シーズンでもあり、山陽電車各駅近くの神社をいくつか御紹介したいと思います。

 

高砂といえば鹿島神社が有名ですが、山陽電車の駅沿いにない為、ここでは触れていません。

 

1.西から参りますが、まずは「曽根天満宮

 (2006年10月当時)

 

◆曽根天満宮は、山陽電車山陽曽根駅のすぐ北向かいにある実に駅近の天満宮です。

 

駅を出るとすぐこの鳥居が見えるぐらいです。

 

「曽根駅」といっても、JRに同じ曽根駅が存在しますが、JR駅からだと1.5km程距離があり、間違っても駅前にはないので要注意です。ここへ行くには山陽電車」の曽根駅です!

 

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◆鳥居を通り抜けて程無く、この山門が現われます。

 

屋根の重厚な、頭でっかちな感じですが、壮観の山門です。

 

天満宮なので菅原道真公が祀られています。

 

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◆この天満宮の目玉的存在がこの「曽根ノ松」という松(天然記念物)です。

 

菅原道真自らが手植えしたとされるこの松そのものは1798(寛政10)年に枯死したとされており、現在は五代目だそうです。当時の枯死した松の幹は霊松殿というところに保存されているとか。

 

これを見て思ったのが「木の枯死した年を特定できるのか?」という事でした。いろいろ見てみましたが、特定は簡単ではないようです。ただ部分的な枯死があったりもして、益々難しいなと思うばかりでした(笑)

 

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◆曽根天満宮の拝殿です。

 

屋根の真ん中からちょこっと妻の部分が飛び出ているタイプのものでした。

 

軒下にはぶっとい(太い)綱が結ばれていて、山門の屋根といい重厚な部分が色々と見受けられる神社だなとつくづく感じました。

 

この境内が10月になると「播州の秋祭り」で勇壮に屋台が練り歩き、大いに賑わう舞台となります。

 

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2.続いて「荒井神社」です。

(2006年10月当時)

 

◆こちらは先の曽根天満宮のある山陽電車/曽根駅から東へ2駅進んだ「荒井駅」付近にあります。

 

駅に近くはありますが、500m程離れた地点にあります。

 

あと、ここは保育園と併設の形となっていて、この写真でも右側に遊具が見えます。

1951(昭和26)年に保育園が設置されましたが、この神社の主祭神が「大己貴神」といういわゆる大国主命であり、因幡の白うさぎで兎を助けた話からか、この保育園の名前は「白兎保育園」というそうです。

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◆山門の手前が保育園エリアの構造で、白兎保育園らしく兎のマークがかわいらしく取り付けられていました。

 

遊具の周辺に松の木が点在しており、木の沢山ある保育園という事でいえば恵まれた環境なのかもしれません、園児は意識しないかもしれませんが…

 

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◆この時、肝心の神社に入らなかったので、拝殿が写り込み程度にしか見えていませんが、山門が上半分は純和風で、下半分は楕円の半分のアーチでコンクリート状?の全く異なる材質で構成されたものでした。

 

この神社の歴史は相当古く、欽明天皇の頃に大国主がこの荒井の浜に祀られた事が起源といわれており、欽明天皇というと天皇としてその存在が確認されているかなり初期の天皇であり、6世紀半ば頃にあたります。

 

ここもまた播州の秋祭りで屋台練りがあるようですが、加えて「播州仁輪加」にて「仁輪加太鼓」というものが毎年欠かさず披露されているそうです。仁輪加とは「にわか雨」のにわかを漢字にしたもので、即興的なものとされていますが、毎年異なる表題で披露されているのだとか。

 

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3.最後は高砂神社」です。

(2006年10月当時) ←3ヶ所とも同じ日に行きました(笑)

 

◆こちらは山陽電車/高砂駅が最寄りとなりますが、南東へ徒歩約15分と少々離れた所にあります。

 

謡曲高砂の舞台のひとつとして有名な神社です。

 

この看板にあるように「縁結びの神」がウリのようです。さすが♪高砂や~、のところですね。

 

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◆広い境内をぐるっと回ってこの鳥居の所へ。

荘厳な雰囲気でした。

 

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◆略記として由緒が記されていました。

 

神功皇后の命により大己貴命が祀られた事に始まるというような事で、ここでも「大国主命」でした。

 

現在の神社は、高砂城のあった所といいますが、一国一城令高砂城が廃城となり、移転されてきたといいます。なので「高砂城」で検索すると、この神社が出てきます。

 

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◆境内マップがありました。

 

こういうのがあると、この建物はなんていうのか分かるので、とても理解が進みます。

 

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◆境内でこの激しく幹の反った大木は「御神木 いぶき」とありました。

 

阿蘇の神主がここへ来た時に、杖の木を地面に突き刺したらこの木が芽吹いた とか。なんかすごい話ですが、こういうのも言い伝わるんですね。今の世に何かあった時にどう言い伝わるんだろうと考えてしまいます、絶対科学的根拠とか求められそうで。

 

ともかく、神殿に向かって伸びている大木です。

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◆「相生松」ということで、特別に囲われていました。

相生松とは「雄株と雌株の2本の松が寄り添うように生え、1つ根から立ち上がるように見えるもの」または「赤松と黒松が1つ根から生える事」だそうです。そんな事から「縁結び」をウリにされているようで、日本各地にありながらも、最も有名なのはここの相生松だそうです。

 

ただここに現存しているのは五代目の松だそうで、

 初代…天禄年間(970~73)に枯死?

 二代…天正年間(1573~93)に兵火により焼失

 三代…1937(昭和12)年に枯死

 四代については、どこを見渡してもようとして知れませんでした。

曽根天満宮の曽根ノ松同様に、現存が五代目で、三代目の霊木が霊松殿保存されていると、ここまで全く同じです。

 

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◆そしてこれが三代目相生松の霊木が安置されている「霊松殿」です。

 

1923(大正12)年に天然記念部に指定されながら、それからわずか14年後に枯死してしまいました。松は2500年生きるというのですが松食い虫にやられて枯れてしまったのだとか。

 

ちなみにここ高砂の少し西に相生市というのがありますが、この由来はこのような夫婦松的なものではなく、単に時の城主が削がみ国の生まれであった事から取った説が有力なのだそうです。

 

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◆最後はこの高砂神社の拝殿です。

 

重厚すぎる屋根にここもまた真ん中に妻が顔を出して、また軒下に提灯が並べられていて華やかな雰囲気でした。

 

ここもまた播州の秋祭りで勇壮に練り歩くところで、10月には盛り上がるところです。

 

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という訳で、高砂市最初の記事として神社を3つあげました。

皆さんの初詣が素晴らしいものに、なによりこの1年が素晴らしいものとなりますように!