久々に駅のない市の旅です。
旅というほどのものではありませんが…
千葉県富里(とみさと)市、千葉県の北部に位置し人口は50,126人(2012.9.1現在)で、2002年に旧・印旛郡富里町から人口5万到達を機に富里「市」に昇格した新しい市で、平成の大合併として盛んに合併が進む直前に市としての歴史を歩み始めています。また、その前の町制施行も1985年と新しく、つい昭和50年代までは村だった所なのです。
スイカの生産が盛んで全国2位の生産/出荷を誇る「スイカの町」としてアピールされています。
▼富里中央バス停
どこが中央部分かよく分からないままに、それらしい名前だという事だけでここへやって来ました。
千葉県内では唯一鉄道駅のない市で、それ故かこの10月にようやく訪ねる事ができ、自分にとって千葉県で最後に訪ねた市となりました。
鉄道でのアクセスは成田駅まで来ました。そこから京成成田駅東口バス停の2番・両国行で約30分、390円ほどでした。
しかし、、、なんかありそうな雰囲気がないんです。中心地らしく栄えてる感じのとこに出くわさぬままここまで来てしまいましたが、これ以上進んで余計に寂れた所で降りる羽目になるとまずいと思い、そのままここで降りたのでした。
▼運行系統図
上の写真の詳細版ですが、京成成田駅からの各バス停の名称が書き連ねてあります。
名前から見て、あとは市役所ぐらいしか栄えてそうな場所はないようで、ここから市役所まで歩いてもいいかと思い、とりあえずここから探訪です。
しかし、時に17時前後、10月初めだとそれほど明るい時間は残されていないのでチンタラやってられないのでした…
▼役所通り
バス停をおりて程なく、この通りの街灯に出ている小看板(標識)には「役所通り 商工振興会」とありますが、「役所」の部分は上から貼り替えられているのが見えます。市になる前から出ていたと思いますが、元々は「役場通り」だったのでしょうか。
▼ちばぎん前
千葉銀行富里支店前、というバス停で、この向こうにある白い建屋が千葉銀行富里支店です。
「さとバス」というコミュニティバスのバス停で、市内のいくつかの循環ルートのうち「根木名循環ルート」という路線の停留所で、便はここにあるように1日2本だけで土日祝は運休とあります。(10:52と16:07のみ)
標識のイラストは市の花であるサルビアとなっています。
▼富里社会体育館
レンガっぽい建屋に半円がぐるっと描かれたアーチ状の門のなかなかインパクトを感じる建屋です。
剣道場や柔道場、トレーニングルームなんかもあるそうです。
▼富里市役所 全景
かなり不揃いな形の建物ですが、富里市役所です。
ここに来る頃にはだいぶ暗くなってしまっていました。
特に富里らしい何というものも見つからず、市の施設はちょくちょく出くわしたものの、観光というには程遠い状況で、そんな時には市役所を訪ねて現地訪問感を自分の中で高めるのですが、ここはそれが吉と出ました。
それはここにチラッと見えているものに、そのヒントがあります。
▼スイカ
富里へ来た!という事をハッキリ実感できるもの、として、この市役所前のでっかいスイカのモニュメントがあります。
市役所というのは、必ずしもその市らしいものが飾ってあったり立ててあったりする訳ではなく、単なる建屋だけの所も少なからずありますが、ここは「当たり」でした。逆に言えば、これに出くわさなければ、この駅のない市まで来て富里らしいものの収穫がなかった事となり、そういう意味でラッキーでした。
▼市役所・正面
これまでupした写真は割に斜め撮りのアングルでしたが、これは正面のカット。かなり雰囲気が違う感じがしました。
左側は馬、その端は市民憲章の記されている石碑で、右側はスイカと時計塔とその周辺の植え込みで、植込みの足下辺りには富里町制を宿したロータリークラブの石碑があります。町制が施行されたのが1985年、市制は2002年なので、出世の早い自治体という事になるでしょうか。
富里は競走馬のふるさとともいわれ、明治期には皇室用の馬も生産されていた等からきています。ここにある像は「親子馬」と銘打たれていますが、馬といえど親子の心通い合う様が感じられました。
という訳で、既に暗くて、この後富里で撮った写真で明るいものはなく、暗い写真を何枚か撮ってバス待ちをして、富里を離れて行きました。これという観光地には行けてなくても、何かその地ならではの面白いものに出くわすのも、立派な旅の醍醐味という訳ですネ!